配電盤類では、座金組込み十字穴付き小ねじを部品の締結目的で使用します。
通称「セムス小ねじ(SEMS)」を説明します。

ねじ頭の種類、保証荷重、は「十字穴付き小ねじ」を参照してください。
⇒ねじの種類から選定まで🐯十字穴付き小ねじ | ガオの筐体設計 設計の勘所
座金組込み十字穴付き小ねじ の概要
●座金組み込みねじは、座金を予めネジに組み込んだものです。「セムスねじ」とも呼びます。
●座金を入れてからネジ部を転造して座金が外れないよう加工します。
●配電盤類で使用する座金組込み十字穴付きの小ねじ径は、M3~M8です。
●配電盤類で使用する頭部形状は、なべ・トラス・バインドの3種類です。
●ねじの呼び方は、名称、呼び径、呼び長さを並べて表します。
例 座金組込み十字穴付きなべ小ねじM5x10
<特徴>
1)どんな方向の作業でも座金が抜けない。
2)片手でネジ締め作業ができる。
3)締結時に座金を入れる手間を省けるので作業の効率が向上する。
表1.ねじの頭部形状(直径と高さ)

組込む座金 の主な種類
●配電盤類で使用する座金の組み合わせは、
平座金(小形丸 又は みがき丸)
ばね座金(2号)
ばね座金+平座金(ばね座金+小形丸 又は ばね座金+みがき丸) の5種類です。

●注意事項
締結部品の厚さが、不完全ねじ部より薄いとねじが締まりません。
特注で不完全ねじ部が小さなものを製作可能です。
参考書籍
ねじ総合カタログ 東京鋲螺協同組合
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