配電盤の吸気部には塵芥を盤内に入れないようにするためフィルター用います。
配電盤で使用するプレフィルタについて説明します。
フィルターの種類
・フィルターは、プレフィルタ、中性能フィルタ、HEPAフィルタ、ULPAフィルタの
4種類あり、捕らえる塵埃の種類が異なります。
・配電盤類では、強度が高く捕集効率も優れているプレフィルタを使用します。


プレフィルタの役割
・空調機器や換気システムは、プレフィルタとメインフィルターを用います。
プレフィルタは、最初のフィルタで、主に粗い塵や外気中の大きな粒子を捕捉します。
空調機器の内部に侵入する汚れを抑え、後続のメインフィルターの性能を維持し、
機器全体の効率を最適化します。
・配電盤類では、不織布製のプレフィルタを単独で使用する場合が多いです。
プレフィルターは花粉、繊維、大気中の粗い粒子(粗塵)など侵入する様々な汚れや
塵を捕捉します。
プレフィルターの効果的メンテナンス
・プレフィルターは空調機器の性能と効率を維持するために、定期的なメンテナンスが必要です。
メンテナンスの頻度は、使用環境によって異なりますが1~3か月に一度が効果的です。
・メンテナンスは、不織布のフィルターを外して優しく洗浄し、塵や粗い粒子を取り除きます。
・フィルターは、洗浄後日陰でしっかり完全に乾かしましょう。
湿気が残った状態で再装着すると、カビや細菌の繁殖の原因となります。
・プレフィルターは、3回程度の繰り返し使用が可能です。
フィルタ用語
・圧力損失(Pa)
フィルタに空気が通過すると、フィルタが抵抗になり圧力が低下します。
圧力損失は、フィルタに定格風量で使用した際の入口と出口の圧力の差です。
圧力損失=入口側静圧-出口側静圧 微差圧計によって計測する。
・初期圧力損失
新品のフィルタに定格風量を流した際の圧力損失です。
・最終圧力損失
フィルタを使用していくと埃が溜まり、圧力損失が上昇していきます。
メーカが定めた圧力損失の限界点(交換時期)を「最終圧力損失」といいます。
目安は、初期圧力損失の2~3倍です。
プレフィルタの選定
●圧力損失は極力少ない方がよい。
自然空冷の場合、風速は0.5m/s以下と遅いので、圧力損失の少ないフィルタを選定します。
●洗浄再生ができるものを選定する。
再生可能な製品は、洗浄により4~5回使用できます。
水洗い、スプレー洗浄による吹き飛ばし、掃除機による吸引を行い、洗浄後は自然乾燥します。
●配電盤類で使用する場合、難燃性を選択します。
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