良い製品をつくりあげても、輸送途中で破損して、良い製品がお客様に届かなければ評価されません。輸送状態に合わせて包装にも気を配りましょう。
分電盤、制御盤の包装に使用する「段ボール箱」について説明します。
段ボールとは
段ボールとは、波形に成形した「中芯」に「ライナー」を貼り合わせたものです。
中芯の波形(フルート)がトラス構造を形成し、ダンボールを強くしています。
段ボールの種類
段ボールの種類は、主に4種類あります。盤では複両面段ボールが多く使用されます。
段の種類は、主にAF、BF、ABF の3種類あり、配電盤にはABFを多く使用します。
BFは、400角程度の小形・軽量の端子盤などを包装する場合に使用します。
段ボールの紙材質(ライナーと中芯)の種類
段の種類、紙の種類によって段ボールの強さと価格が決まります。
輸送状態に合わせて、段ボールの仕様を設定します。
紙の材質は、C5(Cライナー160g/㎡)又は、K5(Kライナー170g/㎡)の使用が多い
中芯は120g/㎡が一般に使用されます。
紙の重量が重いと厚みが増しダンボール箱は丈夫になります。
段ボール箱の形式
段ボール箱の形式は「JISZ1507 段ボール箱の形式」に記載があります。
配電盤の包装は、コード番号0201 の段ボール形式が多く使用されます。
段ボール箱製作の注意点
・分電盤の包装は、ABFで形式0201が多く採用されます。
・BF(厚さ3㎜)で形式0201を製作すると、コーナーに孔が開く場合があるので塞ぐ工夫が必要です。
・横が広い形式0201は、封を開けて製品を取り出す際、フラップが邪魔になります。
横幅が広い段ボール箱は、形式0300の採用を検討するとよいです。
・振動試験、落下試験で製品が損傷する場合は、パットなどを使用して必要個所を補強します。
参考
参考資料:全国ダンボール工業組合連合会 Webベージ