部品の強度やたわみは検討されますが、+ねじの取付スペースも考慮していますか?🐯
十字穴溝に、まっすぐドライバーを当てて締付けしたいのに、
周囲の壁に邪魔をされてドライバーをまっすぐ回せない。
→ドライバーが斜めに当たるので+ねじ溝をなめてしまう。
→特殊な工具でないと締付けできない。
事があります。
組立作業性(バラツキがなく確実な作業)良く製作するため、
お客様が部品を着脱する際、着脱が容易であるため、
必要なねじ締付けスペースを確保しましょう。
小ねじを+ドライバーで締付ける際に必要なスペースについて説明します。
プラスドライバーの寸法(JISB4633 十字ねじ回し)
番手 | No.1 | No.2 | No.3 |
適用ねじ サイズ | M2~M2.6 M3トラス | M3~M5 M3トラス除く | M6、 M8 |
軸の径 | Φ5 | Φ6 | Φ8 |
長さ A | 75 | 100 | 150 |
握り D (参考) | 31 | 34 | 36 |
全長 L (参考) | 170 | 200 | 260 |
ドライバーの正しい使い方と禁止事項
①ドライバーの正しい使い方
・対象物は置いた状態で動かない様に固定し、ねじを回します。
プラスドライバーはねじに対してまっすぐに押し付けて回してください。
押し7 回し3の力加減です。
電気ドライバーでも同様です。
・狭い場所での作業には、スタビードライバーを使用してください。
・ねじ数が多い作業には、ドライバーと同様なペン型電ドライバーも扱いやすいです。
②禁止事項
・貫通ドライバーでねじを叩いて緩める場合は、ねじ面に垂直に立ててください。
・たがね代わりに使用しない。叩いたり、物をこじらない。
ユーザー・顧客が部品を着脱する。又は工具を指定できない場合のドライバー締付けスペース
①近くに壁があれば、ねじ頭や座金の径に合わせ、壁からねじ中心まで5~10mm離します。
(もちろん電気ドライバーも同様です)
呼び | M3 | M4 | M5 | M6 | M8 |
平座外形 | 7 | 9 | 10 | 12 | 16 |
②握りが壁に干渉する場合は、壁からねじ中心まで40mm程度離します。
③一般的電気ドライバーを想定した場合は、壁からねじ中心まで40mm程度離します。
④パネルを固定する
板厚1.6と板厚1.6のパネルをM4またはM5の小ねじで固定する場合、
パネルからねじ中心まで7㎜離す。
よく使うパターンについて予め設定しておくと、設計に統一感ができます。
ユーザー・顧客が触らない。又は工具を指定できる場合のドライバー締付けスペース
①スタビードライバーを使用する。
②アングルドライバーを使用する。
③オフセットドライバーを使用する。
④オフセットラチェットを使用する。
まとめ
組立作業性(バラツキがなく確実な作業)良く製作するため、
お客様が部品を容易に着脱できるため、必要なねじ締付けスペースを確保しましょう。
小ねじを+ドライバーで締付ける際の必要なスペース(ねじの位置)は
①お客様が着脱する場合、
壁がない場合、端から5~10㎜離す。
壁がある場合、壁から40㎜離す。
②お客様が触らない場合、
壁からアングルドライバー等、作業性の良い工具の使用を検討する。
以上 最後まで見ていただいてありがとうございました。